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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻3号

1985年03月発行

原著

掌蹠疹を伴ったHyperkeratosis Lenticularis Perstans Flegel

著者: 木村俊次1 禾紀子1 増田光喜1 倉持正雄1

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科

ページ範囲:P.203 - P.207

文献概要

 78歳,男子,足趾・足背・足関節伸側・下腿伸側下1/3・手背に2年来,対側性に皮疹を多発したhyperkeratosis lenticularis perstans(HLP)を報告した.皮疹は粟粒大〜小豆大,類円形〜不整形,赤褐色〜飴色,扁平降起性の角化性丘疹で,多くのものは周囲に白色鱗屑を伴い,足背のものは軽度の痛痒さを伴う.また掌蹠には,中央部に白色鱗屑を伴い,やや陥凹する点状角化性皮疹が認められた,足背の皮疹は組織学的に,錯角化を伴う角質増生,マルピギー層非薄化,表皮基底層の部分的変性,真皮上層の小血管拡張と中等度の小円形細胞浸潤を示した.20%尿素軟膏と吉草酸ベタメサゾン軟膏との併用療法がかなり奏効した.掌蹠に点状皮疹を併発したHLP症例を検討し,palrnoplantar pitsを呈する疾患群の1つにHLPも加えられるべきことを指摘した.また,HLPの治療についても検討を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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