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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻3号

1985年03月発行

文献概要

原著

Erythropoietic Protoporphyriaの1例

著者: 寛島保1 上田正登1 長谷井和義1 市橋正光1

所属機関: 1神戸大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.209 - P.213

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 6歳男子のE.P.P.の1例を報告した.3歳時発症.5歳頃から日光曝露部の瘢痕と色素沈着が著明となった.血液検査でGOT, GPTの軽度上昇あり.組織所見では真皮上層および乳頭層の血管周囲に著明なPAS陽性物質の沈着あり. UVBおよびUVAによるphoto testでは正常皮膚反応を示したが,赤血球螢光現象陽性,光溶血試験で溶血度高度であり,血中,糞便中のprotoporphyrinは異常高値を示したのでE.P.P.と診断した.患者血清補体はin vitroで日光照射後低値を示した.本症の皮疹発症に補体の関与が考えられた.治療には日光曝露の制限とカバーマーク外用が有効であった.兄はproto—porphyrin高値であるにもかかかわらず皮疹がないことから遺伝的保因者と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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