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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻4号

1985年04月発行

文献概要

原著

Chylous Refluxの1例

著者: 大郷典子1 村井隆1 土井顕1 宗義朗1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院

ページ範囲:P.317 - P.319

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 32歳,男.16歳頃および32歳時に一過性に右大腿内側皮膚より乳糜の漏出を見,20歳頃乳糜尿を指摘された.右大腿浮腫状で,粟粒大乳白色水疱多数散在し,真皮乳頭層,真皮下層から皮下脂肪との境界付近にリンパ管の拡張があり,血中リン脂質,βリポ蛋白,コレステロールおよびIgAの低値も認む.リンパ管造影にて右大腿部での造影の遅延,右大腿から腸骨リンパ管さらに骨盤腔リンパ管に網目状,静脈瘤様拡張,蛇行がみられた.認むべき既往症がなく,lymphedema praecoxに伴うchylous refluxと思われた.Primarylymphcdemaに伴うchylous refluxの報告例は少ないが,皮膚症状としては,リンパ浮腫,小水疱,乳白色の小丘疹,皮膚からの乳糜の漏出,xanthomatosis, lymphangioma circum—scriptumおよびcapillary hemangiomaがあげられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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