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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻5号

1985年05月発行

文献概要

原著

局所性銀皮症の1例

著者: 徳橋至1 土屋雅則1 橋爪鈴男1 鰺坂義之1 下田祥由1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.429 - P.434

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 78歳,男性の限局性銀皮症の1例を報告した.患者は約20年前に右下顎の皮膚腫瘍を切除し,創部を鋼線で縫合した.初診2年前より同部に黒褐色の色素沈着が出現,徐徐に増強したため来院した.皮膚生検を施行し,鋼線を数本摘出した.組織所見として真皮中層から下層,汗腺および脂腺周囲,血管壁に黒色顆粒が沈着していた.暗視野鏡検により顆粒は光輝を呈し,X線微小部分析法にて組織内顆粒の分析を行ったところ銀が証明された.きわめて稀と思われる局所性銀皮症ならびにその電顕所見について報告し,若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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