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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻6号

1985年06月発行

原著

Acromegaly様外観を呈したNevoid Basal Cell Carcinoma Syndromeの1例

著者: 平井さと子1

所属機関: 1名古屋大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.491 - P.496

文献概要

 55歳男性のnevoid basal cell carcinoma syndrome(NBCCS)の1例を報告した.全身に約130個の,大部分は表在型,一部は結節潰瘍型基底細胞腫がみられ,多発性顎嚢腫,肋骨異常,異所性石灰化,外反拇趾,acromegaly様外観を伴っていた.掌蹠pitsはみられなかったが,他の主症状はすべて備えており,典型例と思われた.36歳の時acromegalyと診断されていたが,内分泌学的検査,X線所見,臨床経過よりacromegalyは否定的であり,NBCCSの症状としての骨格異常と考えられた.いわゆるbasal cell neviというべき皮疹が背部に存在したが,その発生時期は不明であった.しかし,自覚症状のある皮疹は50歳ころから発生しはじめ,骨異常,顎嚢腫,石灰化などよりかなり遅れて出現した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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