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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻8号

1985年08月発行

文献概要

原著

イチョウ皮膚炎

著者: 中村雄彦 古田島昭五1

所属機関: 1厚生連中央総合病院皮膚科

ページ範囲:P.643 - P.646

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 イチョウ皮膚炎の4例を報告した.患者はすべてイチョウの果実(ギンナン)の外種皮である外側の黄褐色の果肉を手で取り除く作業を行った後に皮膚炎を生じたものである.貼布試験は,ギンナンの外種皮,内種皮と内乳,イチョウの雌木の葉,10%イチョウの葉の抽出物,ウルシオールの5種で行った.その結果,外種皮では全例に陽性であったが,対照者にも陽性例が多く,イチョウ皮膚炎の中には外種皮による一次性刺激による場合があることが考えられる.また葉で陰性であっても,内種皮と内乳で陽性の例があり,必ずしもイチョウ皮膚炎を否定することはできないという結果を得た.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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