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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻9号

1985年09月発行

文献概要

原著

Generalized Essential Telangiectasia—その免疫組織化学および電顕的検索

著者: 鈴木裕介1 浅井俊弥1 浅井範子1 堀内保宏1 神崎保1

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.733 - P.737

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 汎発性本態性毛細血管拡張症は後天性,一次性の微小血管拡張を特徴とするが,なおその本態は不明である.我々は本症の2例を経験し,その皮膚組織に,レクチン酵素抗体法,アルカリフォスファターゼ染色,電顕を用いて,その生物学的性状および組織学的検討を行った.同様の形態を有する臨床像でも,組織学的には,増殖性変化を主とし拡張の著しくないものと,拡張を主とし増殖性変化を伴わない2種類がみられた.この違いは,患者別のみならず,同一患者組織においてもみられた.レクチン酵素抗体法により,病変部脈管は陽性を示し,本症はすべて血管のみが関与するものと考えられた.また電顕的には,microfilamentの多少が血管拡張と関係すると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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