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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科39巻9号

1985年09月発行

文献概要

原著

Collodion Babyの同胞例

著者: 吉岡晃1 米澤郁雄1 家城晃

所属機関: 1福井赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.759 - P.762

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 Collodion badyの同胞例を報告した.症例1:2カ月,女児.生下時より全身が光沢のある薄い膜でおおわれており,眼瞼,口唇の外反が認められた.その後,この膜に亀裂が生じ亀裂部は潮紅を示していた.出生10日目頃より膜は消失し,全身を細かい鱗屑がおおう状態となり10歳の現在まで続いている.身体および知能の発育には遅延がみられ,発汗不全があるため夏期には高熱を呈することが多い.組織学的には角層および表皮の肥厚を呈する以外,特記すべき所見はなかった.症例2:生後1日,男児.症例1の弟.症例1同様,生下時に薄い半透明膜におおわれていたが,その後膜に亀裂が生じ,全身を細かい鱗屑がおおう状態となる.組織学的にも症例1と同様である.なお家系調査の結果,患者達の両親の2代祖先が同胞であったことが判明している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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