icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻1号

1986年01月発行

文献概要

原著

油性フェルトペンインクのPhenol-folmaldehyde樹脂によるアレルギー性接触皮膚炎の1例

著者: 高橋仁子1 菅野与志子1 菅野聖逸1 栄枝重典1 松尾聿朗1 大城戸宗男1

所属機関: 1東海大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.37 - P.40

文献購入ページに移動
 35歳,女性.肝炎で当院内科に入院中,油性黒色フェルトペンで記名した病衣を着て約2週間後に,記名部が接触する項,上背,腹部に紅斑,浮腫,小水疱が発生した.フェルトペンインクによる接触皮膚炎と診断した.パッチテストでは,患者が使用した,phenol-folmaldehyde樹脂を含有する黒色と赤色インクおよびインク中の成分であるphe—nol-folmaldehyde樹脂にアレルギー性陽性反応を呈した.樹脂成分を天然樹脂に変更した黒色,赤色インク,folmaldehydeおよびphenolには陰性であった.以上より,アレルゲンはphenol-folmaldehyde樹脂と判明した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?