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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻1号

1986年01月発行

文献概要

原著

シェーグレン症候群を合併したCRST症候群の1例

著者: 三田哲郎1 安江厚子2

所属機関: 1名古屋大学医学部皮膚科教室 2聖霊病院皮膚科

ページ範囲:P.45 - P.48

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 シェーグレン症候群(以下SjSと略記)を合併し,かつ原発性胆汁性肝硬変(以下PBCと略記)の合併も疑われたCRST症候群の1例を報告した.症例は64歳の女性.昭和44年頃よりレイノー現象が,また昭和56年より眼乾燥症状,口腔乾燥症状が出現した.昭和59年,SjSを合併したCRST症候群と診断されたが,総ビリルビン値の上昇は認められなかったものの,抗ミトコンドリア抗体(以下AMAと略記)の高値陽性や胆道系酵素の上昇からPBCの合併も疑われた.患者のHLAの検索にて,DR抗原がDR−2,およびDR−3であったことより,CRST症候群,SjS,PBCの3疾患の発症の背景に共通の免疫学的遺伝素因が存在することが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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