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原著
Davis紫斑—感染症による紫斑を伴った例
著者: 浅井俊弥1 斉藤隆三1
所属機関: 1北里大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.67 - P.70
文献購入ページに移動 発熱,咽頭痛を伴った紫斑を主訴に来院した33歳の女性.個疹は単一な点状紫斑で組織学的に血管炎の所見なし.約1週間で跡形もなく消失.初診時赤沈42mm/h,CRP2+が2週後には赤沈7mm/h,CRP-となり,全身症状と皮膚症状が平行したことから感染症に伴う紫斑と診断した.同じ患者に誘因なく再発性に生ずる深在性の紫斑が認められた.個疹は類円形で1週間ほどで跡形もなく消失するという.そして患者の8歳の長女,2歳の次女にも同様の紫斑が確認され,Davis紫斑と診断した.検査成績では母,2歳の次女で抗核抗体が認められ,また部分トロンボプラスチン時間の延長,血中フィブリノーゲンの低下が共通してみられ,自己免疫的病態や広義の出血傾向と関連があると思われた.
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