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原著
文献概要
要約 水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症の18歳,男子例を報告した.患者足蹠鱗屑より抽出したケラチン線維蛋白をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動にて分析したところ,分子量約55,000のポリペブタイドの欠損が認められた.また患者未梢白血球中のstcroid sulfatase,α-mannosidase,β-galactosidase活性を測定したが,対照との間に差はみられなかった.治療として,etretinate 50mg/日より内服を開始し,著効を得た.副作用としては,初期に軽度の瘙痒と口唇炎がみられたのみであった.1年半後の現在,25mg/日の維持量を内服継続し,満足のゆく結果を得ている.
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