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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻10号

1986年10月発行

文献概要

原著

悪性リンパ腫—喀痰細胞診により肺浸潤が証明された症例

著者: 安田秀美1 加藤直子1 森尚隆1 足立功一1 小林仁1 桜田恵右2 樋口晶文2 小林正伸2 東清吾3

所属機関: 1北海道大学医学部皮膚科教室 2北海道大学医学部第3内科教室 3帯広厚生病院皮膚科

ページ範囲:P.947 - P.952

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 56歳,男性.初診の2カ月前に左大腿外側に暗赤色の結節が出現,急速に拡大した.組織学的にmalignant lymphoma,diffuse large cell type(LSG分類),large cell,immunoblastic,plasmacytoid(working formulation)inducer/helper type.結節に対し放射線療法を行うとともに化学療法(CHOP)を行ったが,経過中全身に皮疹の出現をみ,また肺浸潤,DIC症状も出現,同時に末梢血中,骨髄中に腫瘍細胞の出現をみた.白血病に準じた化学療法を行ったが中枢神経症状が出現,発症後約10カ月の経過で死亡した.腫瘍細胞は形態学的にはB細胞由来と考えられたが,表面抗原の検索ではTinducer/helpertypeを示し,形態と分化抗原の間に不一致がみられた,また肺への浸潤は喀痰細胞診により証明された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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