icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻11号

1986年11月発行

原著

B型肝炎ウイルス感染に伴った多形紅斑

著者: 林宗伸1 服部泰子1 大島洋子1 池谷敏彦1

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.973 - P.976

文献概要

 患者は63歳,男性.2週間前から全身の関節痛,筋肉痛,四肢の紅斑を訴える.検査所見ではGOT,GPT,ALP,LDH,γ—GTPの軽度上昇,HBs抗原定量値がR-PHA法にて5,120倍陽性を示した,皮疹部の生検像は多形滲出性紅斑型の組織反応であった.B型肝炎の診断に基づきHB抗原抗体値,GOT,GPT値,発疹を経時的に追った.その結果,発疹出現から消失まで18日間であり,ピーク時を過ぎると2〜3日で発疹は消褪し,発疹ピーク時より血清トランスアミナーゼ値が上昇し始め,第60病日頃には最高値となった.HBsおよびHBe抗原は初診時より陽性であったが,抗体は第80病日においても陰性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら