文献詳細
原著
文献概要
60歳,女子.左下腿伸側に生じたBowen病に広範囲にアミロイド沈着を伴った1例を報告した.皮疹部の光顕所見で,表皮はBowen病の典型を示し,コンゴ赤,Dylon,チオフラビンT染色にて陽性物質を,表皮直下,真皮乳頭層全域,一部は真皮膠原線維間に認めた.また,新しく開発されたpagoda red中の色素direct fast scarlet4BS (DFS)を使用し,良好な染色結果を得た.Bowen病を含む腫瘍続発性アミロイド症について若干の文献的考察を加えるとともに,DFS染色がアミロイドの検出に有用な染色法となる可能性について述べた.
掲載誌情報