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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻2号

1986年02月発行

文献概要

原著

Woringer-Kolopp Diseaseの1例

著者: 杉浦丹1 高月正宏 西川武二2 三方淳男3

所属機関: 1清水市立清水総合病院皮膚科 2慶応義塾大学医学部皮膚科教室 3慶応義塾大学医学部病理学教室

ページ範囲:P.105 - P.111

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 10歳,男子.7年来右大腿に自覚症状なく緩徐な拡大傾向を示す境界明瞭な角化性紅斑局面が単発.組織学的に表皮内に明るい胞体と核の切れ込みを示す大型の異型単核細胞が蜂巣を形成しPaget様に浸潤し,真皮上層にも異型単核細胞を多数認めた.特異な臨床および組織所見より本例をWoringer-Kolopp diseaseと診断した.自験例の表皮および真皮の浸潤異型細胞は,電顕的にcerebriform型の核を示し,酵素組織学的にacid phosphatase,β-glucuronidaseの顆粒状ないし点状陽性を示し,免疫組織化学的にOKT3,Leu-1陽性を示したことよりTリンパ球由来と思われ,本症はmycosis fungoides近似のT cell増殖症の一良性型と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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