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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻2号

1986年02月発行

原著

Auto-immune Annular Erythemaの2例

著者: 豊島弘行1 神田源太1 赤星吉徳1 笹岡和夫2

所属機関: 1長崎大学医学部皮膚科教室 2笹岡皮膚科医院

ページ範囲:P.127 - P.131

文献概要

 47歳(症例1)と55歳(症例2)の男子に生じたauto-immune annular erythemaの2例を報告した.いずれの症例も顔,躯幹,上腕などに多発する浸潤性紅斑を主徴とするが,全身症状は殆どなく,いわゆる乾燥症状もない.紅斑の多くは遠心性拡大傾向を示したが,第1例では両耳介に凍瘡様皮疹も認められた.両例とも抗核抗体陽性(speckled pat—tern)で,その他に症例1では白血球減少,症例2では血沈の亢進がみられた.しかし,他にSLEおよびSjögren syndromeと診断するに足る免疫学的異常は認められなかった.組織学的には真皮の血管および附属器周囲性の密なリンパ球浸潤が主要所見であった.Lupusband testは両例ともに陰性であった.以上の所見から自験例をauto-immune annular ery—themaと診断したが,症例1はSontheimerらのsubacute cutaneous erythematosesに近い症例と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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