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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻2号

1986年02月発行

文献概要

原著

皮角の形を呈し,自然脱落した第5趾尋常性疣贅

著者: 木村俊次1

所属機関: 1国家公務員等共済組合連合会立川病院皮膚科

ページ範囲:P.179 - P.183

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 21歳,男子,左第5趾爪部に出現し,皮角の形を呈した角質増生高度の尋常性疣贅の1例を報告した.疣贅は同部を打撲後約2週間で自然脱落し,まもなく爪甲は正常化した.本例で疼痛が先行したこと,脱落角質塊の一部に黒化がみられたこと,脱落角質塊は組織学的に真皮乳頭に一致する出血像や細胞浸潤像を示したことなどは,尋常性疣贅の自然消褪時の所見とよく合致する.本例の疣贅は種々の治療が誘因となり,打撲が直接的原因となって脱落したものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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