icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻4号

1986年04月発行

文献概要

原著

Eosinophilic Pustular Dermatosisの1例

著者: 長田玲子1 宇田川晃1 高山修身1 長谷川正次1 堀嘉昭1

所属機関: 1山梨医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.301 - P.306

文献購入ページに移動
 好酸球性膿疱性皮膚症(eosinophilic pustular dermatosis)の1例を報告し,併せて本邦において発表された110症例につき統計的考察を試みた.自験例は75歳,女.掌蹠に皮疹が初発し,DDS,サラゾピリン,シノミン,コルヒチン,塩酸ミノサイクリンの内服およびステロイド含有軟膏塗布にて効果を示さず,エトレチネートの内服が著効した.また経過中,橋本甲状腺炎を合併した.本疾患は20歳代の男性の顔面に好発し,末梢血好酸球数は10%以上の増多を示す.皮疹は粘膜を除く全身に出現するが,22.4%の症例で掌蹠にも見られ,毛包を欠く部位であることより,診断名をeosinophilic pustular folliculitisよりもeosinophilic pustular dermatosisとする方が妥当と考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?