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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻4号

1986年04月発行

文献概要

原著

HelperとSuppressorの両Phenotypeを有する皮膚初発T細胞型皮膚リンパ腫の1例

著者: 新井栄一1 池田重雄1 片山勲2

所属機関: 1埼玉医科大学第1病理学教室 2埼玉医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.357 - P.361

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 Helperとsupprcssorの両phenotypeを有する皮膚初発T細胞型皮膚リンパ腫の1例を経験した.症例は61歳の女性で,主訴は多発した赤色小丘疹であった.生検凍結切片材料でT細胞表面マーカーの検索を行ったところ,helperとsuppressorの双方のphenotypeを持つ腫瘍細胞の存在を強く示唆する結果が得られた.これらの細胞のT細胞のontogenyにおける位置づけは,現在までのところcommon thymocyteからmature thymocyteへ分化する過程の細胞に相当するものと推測されている.このhelperおよびsuppressorの両phenotypeを示す症例は,primary,secondaryの皮膚リンパ腫のいずれにおいても見出されており,臨床病理像上の特殊性は見出し得なかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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