icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻7号

1986年07月発行

原著

Sjögren症候群を併発したAmyloidosis Cutis Nodularis Atrophicansの1例

著者: 青木重信1 平本力1 金澤一也1 藤條善彦1 北島康雄1 矢尾板英夫1 武田智2 狩野庄吾2

所属機関: 1自治医科大学皮膚科教室 2自治医科大学内科教室

ページ範囲:P.623 - P.627

文献概要

 Amyloidosis cutis nodularis atrophicansの皮疹の出現に続いて,約8年後Sjögren症候群を併発した63歳,女性の1例を報告する.約10年前より躯幹,両大腿上部に結節性皮疹が多発してきた.約3年前より右耳下腺部の無痛性腫脹,口腔内乾燥感が持続し,約3カ月前より両眼の乾燥感が出現してきたため,当院内科でSjögren症候群と診断された.検査所見で血中IgGの上昇と良性M蛋白血症を認め,当科で組織学的・組織化学的に沈着物質をアミロイドと同定した.さらに同物質はKMnO4処理アルカリコンゴー赤染色で抵抗性であり,PAP法で抗AL (λ)抗体が陽性であった.現在まで直腸粘膜や口腔粘膜にアミロイドの沈着は認めない.本症例は経過よりSjögren症候群に続発した全身性アミロイドージスとは考えにくく,むしろ原発性アミロイドージスの可能性が推測され,将来に亘って経過の観察を要すると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら