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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科40巻8号

1986年08月発行

文献概要

原著

Infantile Digital Fibromatosisの3例

著者: 守田英治1 児島孝行1 長谷川隆1 赤松徹1 藤田優1 竹内孝2

所属機関: 1千葉大学医学部皮膚科教室 2国立習志野病院整形外科

ページ範囲:P.749 - P.754

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 Infantile digital fibromatosisの3例を報告した.症例1は7カ月男児の左第2趾末節背面,症例2は9カ月女児の左第5指末節内側と指尖部,症例3は1歳6カ月男児の左第2趾末節外側と趾腹に生じた淡紅色弾性硬の腫瘤であった.いずれも手術療法を行わずに経過を観察したところ,2例で自然消褪傾向が認められた.文献的検討から,本症は一般に3〜4歳までに自然消褪すると考えた.症例1, 3では生検を施行し,組織学的に腫湯細胞内に特徴的な好酸性封入体が認められた,電顕的に,封入体は組線維の塊であり,また腫瘍細胞にはmyofibroblastの特徴が認められた.症例3では腫瘍細胞の組織培養を行い,培養細胞内にも腫瘍細胞と同様の封入体が光顕および電顕的に確認された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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