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原著
成人T細胞性白血病に合併した汎発性白癬の1例—ATLに合併した白癬の治療抵抗性に関する推論
著者: 八木英一1 高橋伸也1
所属機関: 1秋田大学医学部皮膚科教室
ページ範囲:P.53 - P.60
文献購入ページに移動 48歳男性の成人T細胞性白血病(ATL)に合併したT. rubrumによる汎発性白癬を報告した.白癬病変は何れも中心治癒所見を欠き,丘疹,小水疱形成に乏しい落屑性局面を呈し,外用抗真菌剤およびグリセオフルビン内服治療に抵抗して治癒せしめえなかった.細胞性免疫の低下が認められた.白癬病変の光顕的,電顕的検索において,真皮および一部表皮内にATL細胞の浸潤を認め,角質層内寄生菌は外用抗真菌剤に対してほぼ正常に反応しているのが確認された.なお,ATLに合併してみられる汎発性白癬の治療抵抗性に関して推論を述べた.
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