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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻10号

1987年09月発行

文献概要

原著

悪性リンパ腫に合併したReactive Elastofibromatosis

著者: 二瓶義道1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.817 - P.823

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 64歳,女.8年来,躯幹,四肢に浸潤性紅斑が多発し,出没を繰り返していた.初診時,さらにリンパ節腫大,白血球増多があり,最終的に生検リンパ節,末梢血液の所見からT細胞性悪性リンパ腫と診断した.また悪性リンパ腫とは別に,手背,膝蓋下部,足背などに胡桃大までの皮下結節の多発を認めた.皮下結節は4年前から発生するようになったという.組織学的に皮下に限局性に膠原線維の増加があり,その中に弾性線維染色陽性物質の分岐,肥厚,顆粒状沈着を認めた.電顕学的に同物質に相当するものは,正常の弾性線維を核として,その周囲に厚く細線維と細顆粒よりなる無定型物質が沈着していた.これらの変化は従来,elastofibromaで観察されている組織像と類似していた.なお,皮下結節は悪性リンパ腫に対する化学療法の結果,その紅斑の軽快とともに縮小した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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