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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻11号

1987年10月発行

原著

Etretinateと扁桃摘出術により軽快した汎発性膿疱性乾癬の1例

著者: 斎藤すみ1 池澤善郎1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.877 - P.882

文献概要

 18歳時に尋常性乾癬が発症して,24歳時に左膝関節炎を併発し,約5年間のステロイド外用療法により乾癬性紅皮症となり,今回ステロイドのODT療法によって発症した汎発性膿疱性乾癬の症例を経験した.患者は25歳の女性で,種々の治療に抵抗し,発熱などの強い全身症状を伴って皮疹が再燃を繰り返した.Etretinate投与により約2週間後には,比較的限局した小膿疱の間歇的な新生が見られたものの皮疹や全身症状の著明な改善をもたらした.約4カ月後に扁桃摘出術(扁摘)を加えることにより,その1週間後に前述した小膿疱の新生も完全に消失した.Etretinateの減量により乾癬の皮疹は再発したが,膿疱の新生は約2年経過するも未だ見られていない.汎発性膿疱性乾癬(GPP)に対するこのようなetretinateと扁摘の治療効果について若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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