icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻11号

1987年10月発行

文献概要

原著

膵癌の臍転移の1例—経上皮性排除現象のみられた症例

著者: 野々垣涼子12 立花隆夫1 堀口裕治1 今村貞夫1

所属機関: 1京都大学医学部皮膚科教室 2福井赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.901 - P.905

文献購入ページに移動
 70歳,男性.徐々に増大する臍の腫瘤を主訴として来院した.生検時の組織学的検査では高分化型の腺癌であり,腫瘍抗原の検索により膵癌の転移が疑われた.術前には原発巣の存在を示す所見を得られなかったが,腫瘤を全摘した際,膵体尾部に瀰漫性の硬結を確認し,膵体尾部癌の臍転移と診断した.摘出した臍腫瘤の組織像には,真皮上層の腫瘍細胞が管腔構造を保ったまま表皮に取り込まれ,外界に排除される所見が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?