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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻12号

1987年11月発行

文献概要

原著

Cutaneous T Cell Lymphomaの1例—Suppressor/Cytotoxic T Cellの表面形質を呈する

著者: 村松千鶴子1 富岡容子1 松本俊一2 守田英治3

所属機関: 1国立国府台病院皮膚科 2あそか病院皮膚科 3千葉大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.979 - P.984

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 全身に潰瘍を伴う浸潤性紅斑,腫瘤がみられ,激しい皮膚症状を呈したにもかかわらず,経過中に末梢血への異型細胞の出現,リンパ節の腫大もなく,また剖検所見においても,皮膚外病変の全く認められなかったcutaneous T cell lymphomaの1例を報告する.皮疹部の病理組織像において,浸潤細胞はepidermotropismが強く,形態的にも特徴あるT細胞の性状を有していたが,表面形質の検索にてsuppressor/cytotoxic Tcellが主体であった.本邦の皮膚科領域におけるsuppressor/cytotoxic T cellの形質を呈する悪性リンパ腫の報告は比較的稀であり,若干の文献的考察を付け加える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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