icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻13号

1987年12月発行

原著

グルコン酸クロルヘキシジンによる接触蕁麻疹の1例

著者: 杉山朝美1 林正幸1 池澤善郎2

所属機関: 1横浜栄共済病院皮膚科 2横浜市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1031 - P.1037

文献概要

 グルコン酸クロルヘキシジンによる接触蕁麻疹の1例を経験した.症例は19歳の女性.約1.7%のグルコン酸クロルヘキシジンを使用して手洗いをしたところ,20分後より,前腕から手背にかけて膨疹が出現した.オープンパッチテストでは陰性であったが,スクラッチテストにより紅斑,膨疹が生じ,即時型反応陽性であった.Peroxidase標識抗ヒトIgE抗体を用いて測定した,クロルヘキシジン特異IgE抗体も陽性であった.自験例は,グルコン酸クロルヘキシジンによるⅠ型アレルギー反応で,接触蕁麻疹症候群のstage 1に該当する例と考えられた.さらに,対称構造をとるクロルヘキシジンの半分の構造を有するクロルグアナイドを用いて,オープンパッチテスト,スクラッチテストを行ったが,結果はいずれも陰性であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら