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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻13号

1987年12月発行

原著

Subacute Cutaneous Lupus Erythematosusの3例

著者: 中川浩一1 辻卓夫1 格谷敦子1 茶之木美也子1 濱田稔夫1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1059 - P.1064

文献概要

 症例1:38歳,男性.2〜3年前より環状の紅斑が顔面,胸部,背部,腎部に出没を繰り返していた.症例2:49歳,女性.約3年前より環状の紅斑が顔面,上肢に出没を繰り返していた.症例3:18歳,男性.約2カ月前にスキーを行ってから顔面,両上肢,背部に紅斑が出現し始め,次第に環状を呈するようになってきた,組織学的検査では3例とも真皮上層のリンパ球主体の細胞浸潤が主要な所見で,螢光抗体直接法では症例3のみlupus band test陽性所見が得られた.臨床検査では,全例においてRA test陽性,抗核抗体陽性,症例3のみ補体値の低下が認められた.また,抗SS-A, SS-B抗体は3例ともいずれか一方が陽性であった.以上の所見より,これら3例をSontheirnerらの提唱するsubacute cutaneous lupus erythematosusと診断した.症例1は抗SS-B抗体単独陽性である点,症例3はSjogren症候群型の環状紅斑を呈した点が特異的な所見であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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