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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻13号

1987年12月発行

原著

乾癬様皮疹を呈した川崎病の1例

著者: 川口博史1 池澤善郎1 大沢純子2 吉田貞男2

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室 2横浜南共済病院皮膚科

ページ範囲:P.1069 - P.1072

文献概要

 川崎病(MCLS)の経過中に乾癬様の皮疹が出現した男児例を経験した.症例は9カ月の男児.昭和61年2月,発熱,全身の発疹,口唇の発赤,眼球結膜の充血,手掌の紅斑が出現した.皮疹は尋常性乾癬様で,組織学的にも乾癬様の組織反応であった.アスピリンの内服により発熱,CRPなどの所見は改善され,ステロイド剤の外用により皮疹は速やかに消褪した.MCLSの皮疹として,小膿疱の多発した例は報告があるが,乾癬様の皮疹を呈した例は今まで報告がなかった.また,3歳以下の乳幼児の乾癬は稀であり,その発症メカニズムにMCLSのような感染アレルギーの示唆されている疾患が何らかの関わり合いを持っていることを示す例として興味があり,ここに報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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