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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻13号

1987年12月発行

文献概要

原著

下口唇に生じたAngioleiomyomaの1例—最近13年間の本邦皮膚科領域,病理学領域および口腔外科領域報告例の検討

著者: 清水文子1 小野田進1 長村洋三1 権柄浩1 岡島晶子1

所属機関: 1東邦大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.1079 - P.1084

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 32歳,男.下口唇中央やや右側の口唇紅部から粘膜部にかけての大豆大,ドーム状,暗赤色の腫瘤.自発痛,圧痛なし.組織学的には静脈型.過去13年間の本邦皮膚科領域におけるangioleiomyomaは110例で,その臨床的特徴は,男女比2:3,好発年齢30〜50歳代,発生部位は下肢が約60%,特に下腿が35%と最も多く,自発痛,圧痛は68%,特に下肢例では89%にみられた.口唇部angioleiomyomaの報告例は自験例を含め皮膚科領域8例,病理学領域6例,口腔外科領域9例,計23例で,その臨床病理学的特徴は,男女比2:1,好発年齢30〜60歳代,自発痛,圧痛は記載の明らかな19例中1例に認めたにすぎず,組織型は約69%が静脈型であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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