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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻2号

1987年02月発行

文献概要

原著

水疱形成を伴った多形紅斑がみられた胃癌の1例

著者: 小池俊一1 川崎洋司1 出来尾哲1 地土井襄璽1 小笹正三郎2 有馬透3 林貴史3

所属機関: 1島根医科大学皮膚科教室 2小笹皮膚科医院 3島根医科大学第2外科教室

ページ範囲:P.141 - P.145

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 63歳,女性.発熱,全身倦怠感とともに,ほぼ全身に水疱形成を伴う瘙痒を有する紅斑性皮疹が生じた.この皮疹は臨床的,病理組織学的特徴から,多形紅斑と診断された.末梢血検査にて貧血,便潜血強陽性であったため,上部消化管造影,内視鏡検査を施行したところ,Borrmann 4型胃癌が発見された.胃全摘後,特に治療することなく皮疹の経過を観察したところ,皮疹は比較的速やかに軽快した.本症例は,胃癌によって生じた水疱形成を伴う多形紅斑と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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