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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

原著

Bowenoid Papulosis of the Genitalia—膣内に白色上皮を合併した症例

著者: 瀬川郁雄1 赤坂俊英1 丹治修1 藤田秀人1 武内健一2 善積昇3 斎藤怜3

所属機関: 1岩手医科大学医学部皮膚科教室 2岩手医科大学医学部第3内科教室 3岩手医科大学医学部産婦人科教室

ページ範囲:P.391 - P.395

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 ITPの加療中に生じた26歳女性のbowenoid papulosis of the genitaliaの1例を報告した.外陰部には広範なbowenoid papulosis of the genitaliaの皮疹が認められ,condyloma acuminatum様の皮疹が混在し,さらに膣内に白色上皮を合併し,これらの組織像はすべて,carcinoma in situの所見を示した.いずれの病変に対しても観血的療法を行わず,液体窒素圧抵法にて良好な治療成績を得た.病巣内のpapilloma virusの局在を検討するために,抗bovine papilloma virus抗体を用いたPAP法を行ったところ,外陰部の皮疹と膣内の不全角化細胞の核に一致して陽性所見を得た.また,電子顕微鏡による検索で,外陰部の皮疹の不全角化細胞の核内に直径50nmで高電子密度のvirus-like particleを認めた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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