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原著
腎細胞癌の皮膚転移の1例
著者: 只木行啓1 高橋正昭1
所属機関: 1東北労災病院皮膚科
ページ範囲:P.403 - P.405
文献購入ページに移動 62歳,女性の左拇指にみられた腎細胞癌の皮膚転移例を報告した.腎細胞癌の皮膚転移は,一般に頭部に多く,拍動性の結節状の臨床像をとるのが特徴とされている.自験例は個疹上は半球状隆起の拍動性,有痛性の結節であり,腎細胞癌の皮膚転移の特徴を有し典型的であったが,その転移部位が極めて稀な四肢末端部で,しかも組織学的な存在部位も稀な真皮下層から皮下組織内へかけてであった.治療は腫瘍を全摘したが,肺転移,脳転移を来し,皮膚転移出現より8カ月後に死亡した.
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