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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

原著

線状強皮症の1例—病変部線維形成への肥満細胞の関与について

著者: 武田孝爾1 浜崎洋一郎1 籏持淳1 植木宏明1

所属機関: 1川崎医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.419 - P.423

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 28歳男性に生じた線状強皮症の1例を報告する,約10カ月前より左大腿内側から下腿伸側にかけて帯状の褐色硬化局面が徐々に出現してきた.検査成績で抗核抗体,抗DNA抗体,LEテスト(+),RA (+)などの免疫血清学的異常を伴っていた.病変皮膚の肥満細胞数は反対側の正常皮膚より増加していた.さらに病変および正常皮膚より線維芽細胞を培養し,コラーゲン合成能を測定したところ,病変部由来細胞に著明な充進を認めた.本症例の皮膚病変の形成には免疫血清学的異常に加え,肥満細胞が関与している可能性が示唆される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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