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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻5号

1987年05月発行

文献概要

原著

赤色文身部に異常反応をみた2例—Lichenoid Tattoo ReactionとTattoo Granuloma

著者: 長尾貞紀1 伊藤信夫1 稲葉鐘吾1 飯島進1 花田勝美2 帷子康雄2

所属機関: 1福島県立医科大学皮膚科教室 2弘前大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.449 - P.453

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 赤色文身部に異常反応をみた2例を報告した.1例はhypertrophic lichenplanus様の組織像を呈し,lichenoid tattoo rcaction (LTR)と診断した.他の1例は肉芽腫像を呈しtattoo granuloma (TG)と診断した.X線微小部分析の結果,それぞれの症例の文身色素は共にほぼ同様の水銀化合物であることが示された.文身部の異常反応としてTGはしばしば報告されるところであるが,LTRは本邦では未だこの名で報告された例はなく,本稿ではこれを中心に考察し,ほぼ同一の色素で第1例と第2例が異なった組織反応を呈したことについても簡単に言及した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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