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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻7号

1987年06月発行

原著

左上肢に限局して多発した皮下型神経鞘腫の1例

著者: 勝俣道夫1 折田正人1 道川誠2 佐野元規2 塚越廣2 三瓶清恵3

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部皮膚科教室 2東京医科歯科大学医学部神経内科教室 3関東逓信病院ウイルス研究部

ページ範囲:P.523 - P.529

文献概要

 63歳,女子の左上肢に限局して計33個もの腫瘤が多発した皮下型神経鞘腫の1例を報告した.四肢のしびれ感と左下肢の歩行障害が認められたため全身の精査を施行し,腰椎部の軽度右側への側彎と,第6,7頸神経左側後根硬膜内髄外に2個の神経鞘腫,臍左下方と左方の腹壁筋層内に各1個の神経鞘腫と考えられる腫瘤を認めた.自験例は皮膚型神経鞘腫が多発し,ほかに色素斑や中枢神経等の神経鞘腫を合併するいわゆる多発性皮膚神経鞘腫症とは異なるものの,やはり神経櫛系の母斑症に属する症例と考えられた.またRecklinghausen母斑症とは,自験例の腫瘤がすべて神経鞘腫で,淡褐色の色素斑も少数であることより別症とするのが妥当と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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