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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻8号

1987年07月発行

文献概要

原著

Primula obconicaによる苔癬型色素沈着性接触皮膚炎の1例

著者: 大沢純子1 吉田貞夫1 川口博史2 池澤善郎2

所属機関: 1横浜南共済病院皮膚科 2横浜市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.589 - P.592

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 66歳,主婦.初診の1年前より両手背に瘙痒性皮疹が出没するようになったが,その都度ステロイド外用にて略治していた.昭和61年3月頃より皮疹は両手背から前腕,頸部,顔面にまで拡大した.皮疹は浸潤を伴った暗赤色の紅斑および青褐色の色素沈着で,組織学的には典型的な苔癬型反応を呈した.初めは苔癬型薬疹などを疑ったが,薬剤の服用歴なく,問診により2年前桜草を購入し,1年前より手入れをするようになったことが判明した.パッチテストによりPrimula obconicaの花・葉・茎で陽性を示したことより,Primula obconicaによる苔癬型色素沈着性接触皮膚炎と診断した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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