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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科41巻9号

1987年08月発行

原著

Sinus Histiocytosis with Massive Lymphadenopathy

著者: 村上静幹1 石川英一1

所属機関: 1群馬大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.709 - P.714

文献概要

 58歳,女性に発症したsinus histiocytosis with massive lymphadenopathyの皮膚病変を経験したので報告する.初診1年半前より,両側頸部,肩甲部上部に皮下結節が出現.頸部結節の一部は当科初診前,試験切除され病理学的にsinus histiocytosis withlymphadenopathyと診断された.初診時,右側頸部,両側上背部皮下に鳩卵大までの圧痛を伴わない境界明瞭な可動性のある硬い結節を認め,自覚症状はなかった.さらにGaシンチグラム上,左上眼窩,鼻腔内に皮下結節と同様にGaの異常集積像が認められ,類似病変の存在が疑われた.当科で検索した左肩甲部皮下結節の組織像では,不完全な線維性被膜内に,S−100蛋白陽性組織球の稠密な浸潤を認め,その一部にリンパ球および赤血球の貪食像がみられた.皮疹はその後,一部自然退縮した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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