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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻1号

1988年01月発行

文献概要

原著

紫外線(UVA)の反復照射によって皮疹の誘発をみた種痘様水疱症の1例

著者: 戸村敦子1 真家興隆1 高橋伸也1

所属機関: 1秋田大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.75 - P.79

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 8歳,男児の種痘様水疱症例において,Dermarayを用いて紫外線照射試験を行い皮疹の人工的誘発を試みた.その結果,患児においては,UVA 1回照射量17.6J/cm2を24時間おきに連日3日間照射した部位に水疱形成が認められたが,UVA 52.8J/cm2を1回で照射した部位では紅斑が生じただけであった.UVBの最小紅斑量(MED)を連日2日間照射した部位には水疱形成はみられなかった.なお,同じ条件で正常女児にUVA照射を施行したが紅斑および水疱は生じなかった.誘発された水疱の組織像では表皮内および表皮下に水疱が形成され,水疱内には変性,壊死性表皮細胞とフィブリン様物質の析出がみられ種痘様水疱症の組織所見とほぼ同様であった.また,本疾患においての紫外線による人工的皮疹誘発について文献的考察を併せ行った.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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