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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻10号

1988年10月発行

文献概要

原著

混合性結合組織病から全身性エリテマトーデスへの移行例—Urticaria-like Lesionsと中枢神経症状を伴った1例

著者: 佐々木哲雄1 杉本純一1 稲谷真1 宮本秀明1 相原道子1 片倉仁志2

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室 2小田原市立病院皮膚科

ページ範囲:P.903 - P.907

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 42歳,女性.混合性結合組織病(MCTD)として経過観察中,関節痛の増強,抗DNA抗体,抗Sm抗体の陽性化,血清補体価の低下を認め,全身性エリテマトーデス(SLE)への移行と診断し,43歳時よりプレドニゾロン内服を開始した.45歳時より葬麻疹様紅斑の出没あり,組織学的にleukocytoclastic vasculitisの所見を認めた.47歳時よりCNSループス,48歳時より顔面紅斑,49歳時より上腕,体幹に浸潤性紅斑が出現し,後者の皮疹は組織学的に血管炎の像を呈した.腎症は伴わないものの活動性が高く治療にも抵抗性のSLEで,しばしば血中免疫複合体が陽性となり,上記症状と並行した.MCTDを細分類して,その経過を検討することの必要性を示唆する症例と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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