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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻10号

1988年10月発行

文献概要

原著

14q+マーカー染色体陽性を示した皮膚B細胞リンパ腫の2例

著者: 柳川茂1 柵木信夫2 金子安比古2 桜井雅温2 三比和美2 高山昇二郎3

所属機関: 1埼玉県立がんセンター皮膚科 2埼玉県立がんセンター血液科 3埼玉県立がんセンター病理部

ページ範囲:P.939 - P.946

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 症例1:83歳,男.左下腿の手拳大皮下腫瘤を主訴に来院.症例2:68歳,男.右脚の多発性皮下腫瘤,睾丸腫脹を主訴に来院.いずれも,NHL,diffuse,large celltype,皮膚原発B細胞リンパ腫と診断した.共に化学療法が効果を示しながらも,髄膜浸潤にて予後不良の経過をたどった.また,腫瘍細胞の染色体分析を行い,2例に共通して悪性リンパ腫に特徴的な14q+マーカー染色体を認め,症例2においては,バーキット型リンパ腫に特徴とされるt (8;14)(q24;q32)(8番,14番染色体長腕の相互転座)がみられた.染色体分析の意義につき述べると共に,皮膚原発B細胞リンパ腫の臨床像,予後,治療につき,若干の考察を加えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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