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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻10号

1988年10月発行

文献概要

原著

Multicentric Reticulohistiocytosisの1例

著者: 馬場直子1 宮本秀明1 長谷哲男1 池澤善郎1 中嶋弘1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.947 - P.950

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 60歳,女性.昭和54年頃から,指DIP関節の変形と圧痛が出現し,次第に手・肘・膝の関節痛を来し,昭和59年12月頃から,手背・頭頂部・耳介・顔面に粟粒大,紅色の隆起性小結節が出現した.手背および額の小結節より生検した病理組織像は,真皮に大小不同の単核または多核巨細胞が稠密に浸潤しており,典型的なmulticentric re—ticulohistiocytosisと診断した.免疫組織学的所見では,巨細胞のlysozyme (+),α1antichyrnotrypsin (+),S100蛋白(—),OKT6(—),OKIa−1(—),Leu 1(—),Leu 2a(—),Leu3a (—),Leu4(—),Leu14(—)であり,この細胞がmonocyte-macrophage系の細胞であるという説と矛盾しない所見と思われた.治療は,predonine投与により皮疹は縮小消退傾向を示し,関節症状も軽快した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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