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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻10号

1988年10月発行

原著

いわゆるBalloon Cell Nevusの1例

著者: 尾立朱実1 米元康蔵1 木下正子1 海老原善郎2 外野正巳2

所属機関: 1河北総合病院皮膚科 2河北総合病院病理

ページ範囲:P.975 - P.979

文献概要

 4歳,男児.生下時より肛囲右後方に黒色斑あり,徐々に隆起し切除時10×8mm大の黒色結節を示した.組織学的に,上層の帯状の複合型母斑細胞母斑に接し,真皮上層から下層に及ぶ空胞細胞の集塊を認めた.空胞細胞は,腫瘍上層辺縁部では細胞質にme—lanin顆粒を有するものもあり,またS−100蛋白染色にて空胞細胞塊全体にまだら状に陽性を呈した.電顕的検索にて,本細胞にmitochondria,basal lamina,microfilamentを認めた.空胞細胞の起源については,母斑細胞と同一と考えた.その発症過程は,時期は不明であるが,臨床的・組織学的に増殖性変化によると思われた.細胞内空胞の本態については明らかにできなかった.過去20年間の症例について併せて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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