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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻2号

1988年02月発行

文献概要

原著

皮膚T細胞性リンパ腫の臨床的検討

著者: 長谷哲男1 金秀沢1 馬場直子2 宮本秀明3 中嶋弘1

所属機関: 1横浜市立大学医学部皮膚科教室 2横須賀共済病院皮膚科 3平塚共済病院皮膚科

ページ範囲:P.157 - P.161

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 1987年までの16年間に経験した皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)について検討した.菌状息肉症(MF)の紅斑期22例,局面期9例,腫瘍期9例,その他20例の合計60例であった.紅斑期では全例生存しており,治療は電子線,PUVA療法,外用療法などであり,完全寛解は12例であった.局面期では電子線PUVA療法にても完全寛解導入は難しく,1例を除き皮膚病変の残存が認められた.腫瘍期においては電子線,PUVA療法,化学療法にもかかわらず,9例中8例が死亡しており,腫瘍期以後の平均生存期間は38カ月であった.その他とした腫瘤形成性,紅皮症型のCTCLでは電子線,化学療法を行った.完全寛解は12例で得られているが,再発が多く,8例の死亡が確認されている.平均生存期間は65.3カ月であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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