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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻3号

1988年03月発行

文献概要

原著

収縮性心膜炎手術後に消褪した汎発性疣贅症

著者: 斎藤英二1 鈴木正夫1 長尾貞紀1 飯島進1 山崎啓二2 青木孝直3

所属機関: 1福島県立医科大学皮膚科教室 2竹田綜合病院皮膚科 3竹田綜合病院内科

ページ範囲:P.231 - P.235

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 15歳,男.9歳時より収縮性心膜炎があり,14歳時に左手に疣贅が出現し徐々に全身に多発し,各種治療に抵抗していた.30歳時に収縮性心膜炎による続発性蛋白漏出性胃腸症とされ,32歳時に心膜切除術施行.その3カ月後より収縮性心膜炎および蛋白漏出性胃腸症の症状の軽快と共に疣贅の消褪傾向を認め,約1年で疣贅は消失した.術前の免疫学的検査では,T-cell数の低下,ツ反陰性,DNCB感作不成立,PHA・Con Aによるリンパ球幼若化反応低下,血清総蛋白・γ—グロブリン・免疫グロブリンはそれぞれ低下していたが,術後ほぼ正常化した.疣贅消褪中の組織では表皮の変性,リンパ球様細胞の浸潤をみるが,血栓形成は認めなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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