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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻3号

1988年03月発行

これすぽんでんす

長島先生の御意見に対して

著者: 中川浩一1

所属機関: 1大阪市立大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.293 - P.293

文献概要

 長島先生,貴重な御意見を賜り,有難うございます.つきましては,先生の御意見に対し二,三,追加,報告させて頂きます.
 先ず,症例1では環状の紅斑は最初,点状の紅斑として始まり,徐々に数cmの大きさにまで拡大,融合し地図状を呈します.治療により皮疹の一部は消失し,その発生部位も次々と変化します,環状の紅斑の中心部に萎縮はみられず,その辺縁部も隆起しておりません.症例2は,原著に報告しましたように,ベタメサゾン0.125mg内服にてgood controlの状態にあり,上肢等の環状の皮疹は全く消失しておりましたが,昭和62年夏ごろより顔面に硬結が生じてきました.その硬結は両頬部に,ベタメサゾンの内服量を減量すると生じてくるという再発性のもので,左右に1つずつ,いずれも2×2cm程度の大きさまでで,円形ないしは楕円形,弾性硬,表面やや暗紫赤調を是しております.一方,症例3も同様にベタメサゾン1.5mg内服にて皮疹は次第に消失していましたが,それにかわって同じく61年秋ごろから,鼻尖,両肘部,両踵部に限局性潮紅角化性局面が出現し始め,次第に萎縮性瘢痕性となりました.ほぼ典型的なDLEの皮疹と考えられますが,ベタメサゾンの内服治療には反応せず,吉草酸ベタメサゾンの外用も併用して経過観察中であります.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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