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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻5号

1988年05月発行

文献概要

原著

疣贅状表皮発育異常症の1例—免疫学的,ウイルス学的検討

著者: 大河内仁志1 関利仁1 土田哲也2 川島真3 本田まりこ4 新村眞人4 玉置邦彦1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院皮膚科 2東京大学医学部皮膚科教室 3東京女子医科大学皮膚科教室 4東京慈恵会医科大学皮膚科教室

ページ範囲:P.403 - P.407

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 疣贅状表皮発育異常症(EV)で皮膚悪性腫瘍が多発した患者に対して免疫学的,ウイルス学的に検討した,免疫学的には,DNCB感作不成立とリンパ球サブセットでOKT 4, Leu 3 aの軽度低下とOKT 9,0KT 10,OKIA 1の増加を認めたが,免疫グロブリンに異常なく,リンパ球分画,NK細胞活性は正常範囲であった.この患者のボーエン病様皮疹と基底細胞上皮腫様皮疹においてhuman papilloma virus (HPV) DNAの存在を検索したところ,HPV 5型とhomologyを有するHPV DNAを検出したが,既存のHPVとは異なる可能性が示唆された.患者末梢血リンパ球中にはHPV DNAは検出されなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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