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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻6号

1988年06月発行

原著

Linear IgA Bullous Dermatosis—ASO,ASKの上昇した1例

著者: 佐野隆夫1 御藤良裕1 川田暁2 加藤卓朗2 角田克博2

所属機関: 1取手協同病院皮膚科 2東京医科歯科大学医学部皮膚科教室

ページ範囲:P.543 - P.546

文献概要

 先行する溶連菌感染の存在が示唆され,血清IgAが高値であったlinear IgAbullous dermatosisの1例を報告し,本邦既報告例54例を集計し検討を加えた.症例は12歳男児で,鼻孔に痒みを伴う小水疱が出現し全身に拡大した.鶏卵大まで緊満する水疱と拇指頭大までの紅斑があり,紅斑上に米粒大までの小水疱を有した.ASO 833,ASK20,480,IgA 407 mg/dlと高値であった.KI貼付試験,HLA B8は陰性.組織は好中球の微小膿瘍を伴う表皮下水疱.JunctionにlinearなIgAの沈着を認めた.DDS 50mg/日とプレドニゾロン35mg/日内服にて治癒中止後も再発はない.ASO,ASK,血清IgA値は正常となった.なお内臓悪性腫瘍の合併はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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