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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科42巻7号

1988年07月発行

文献概要

原著

Cutaneous Follicular Lymphomaの1例

著者: 新井栄一1 片山勲1 杉俊之2 中山秀夫2

所属機関: 1埼玉医科大学第1病理学教室 2済生会中央病院皮膚科

ページ範囲:P.595 - P.598

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 79歳,女性の左腋窩孤在性の皮膚濾胞性リンパ腫,混合型の1例を経験した.皮膚病巣の濾胞構造は不明瞭であったが,光顕的に構成腫瘍細胞はcentrocyteとcentro—blastの混合と同定された.さらに,腫瘍細胞は免疫酵素組織化学的検索では,細胞質内免疫グロブリンは陰性であったが,MB−1染色に陽性で電顕的にもcentrocyte,centroblastと確認された.また,S−100蛋白染色陽性で,電顕にてdesmosomeを有するdendriticreticulum cellが証明され,濾胞性リンパ腫と確認し得た.皮膚初発濾胞性リンパ腫の頻度は,本邦では数例の報告をみるのみで,欧米諸国よりははるかに稀である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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